平原 芳樹 院長(りらくあん)のインタビュー

りらくあん 平原 芳樹 院長

りらくあん 平原 芳樹 院長 HIRAHARA YOSHIKI

この道に入るきっかけと、これまでの経緯についてお聞かせください。

私自身、サラリーマンをしていた24、25歳くらいの時から腰が悪くて、その時に出会って、ものの見事に治ってしまったのが指圧だったんですよ。当時は神戸にいたんですけどね。感動しましたよ。指圧は素晴らしいなあ! って。その後、こっち(青葉区)に移ってきて、仕事をしながらある先生について指圧を習っていました。しかし、免許がないとダメだっていうんで、腹を据えて、あの浪越徳治郎先生が創設した日本指圧専門学校に行きました。浪越先生から直接教わったことは、今でもいい思い出ですね。 開業したのは10年前ですけど、会社勤めをしていたのが青葉区だったもので、環境もいいし、この辺りでどこかないかなあと探して、藤が丘に落ち着きました。

『りらくあん』の特徴と治療方針をお聞かせください。

東洋医学には「未病を治す」という言葉があります。病気になりつつある体からその芽を摘み取ろうというもので、私もそれを一番に考えています。「未病を治す」体づくりのための体の動かし方とかね、本当はそういうことを教えたいのだけど、患者さんはあまり言うことを聞かないよね(笑)。「はい、はい」と返事はするんだけど、その場限り。それで、痛くなってからやって来る。それも重症になってからね。まあ、まだ病気になっていないから仕方ないけど、本来は、こういうところ(指圧院)が、はやらないほうがいいんですよ。凝ったりとか、痛いとかというのが、ないほうがいいわけじゃないですか。そういう世界を作りたいなあ。そのためには、日常生活の体の使い方が非常に大事なんです。治療より、私はそうした予防の指導に力を入れたいのだけど、患者さんのニーズは違うからね(笑)。
一つ強調したいのは、西洋医学も東洋医学も最終的に治すのは自分だと言ってるんですよ。いわゆる自己治癒力だね。みなさんが持っているものなので、私はそれを発揮するお手伝いをしているだけだと思っています。

診療の際に注意されているのはどんなことですか?

患者さんがこの治療院に入って来られた時の姿勢から見ています。歩き方とか受付をしている動作とかね。それで、「ああ、この人はここが辛いんだろうな」とわかります。もちろん本人にも聞きますが。マッサージは西洋から入ってきたもので、静脈に対して効果があります。オイルを塗ってするのを見ててもわかるように、体の表面の凝りを取って気持ちよくしますよね。それに対して指圧とあんまは、深部の凝りを取って動脈に効きます。いわゆるインナーマッスルです。その、体の奥にある凝りっていうのは、米粒の半分くらいのものなんですよ。「硬結」と呼ばれるもので、それを取らないと、本当の意味で凝りって取れないんですよ。私がというより、指圧でできるのはそれを取ってさしあげることですね。
あとは、患者さんとの会話の中で、日常生活のクセを汲み取って指圧していく。ハンドバッグなんか、左の肩にかける人はずっと左で、たまに右にかけても落ち着かなくて、すぐまた左に戻してしまう。それが毎日そうだと、ひずみや凝りが出ますよね。そういうところを注意して診ていきます。

今後、取り組んでいきたいことはなんでしょうか?

この道一筋。変える気もないし、取り入れる気もなくて、これを極めていきます。職人と同じです。職人は、ここが頂点だと思ってしまったら、そこから先はないですよね。 本来はもう、パッと触っただけで治せるのが一番なんです。それじゃ、神の手みたいだけど(笑)。

地域の皆様にメッセージをお願いします。

痛くなる前に、もうちょっと自分の体をいたわりましょう。最初に話したように、こういうところがはやらないほうがいいんですから。そうなったら困るんじゃないかって? そうなったらなったでいいんですよ。やめちゃえばいいんですから(笑)。あなた、さっきからちょっと見てると、小指を出してペンを握ってますね。それがいいんです。筆圧が強いから、本能的にそうやって力をセーブしているんだと思いますよ。そうした、本人も気づかない日常の動作でいろんなことがわかりますから、疲れを感じたら、本当はその前のほうがいいんですけど、気軽に利用いただければいいと思ってます。 患者さんの8割が女性です。女性は自分の体に投資をする人が多いので、放っておいても安心と言えば安心ですが、男性はちょっとよくなったら来なくなるので心配です(笑)。できれば定期的に通ってきてほしいですね。
それと、親御さんたちに言いたいのですが、うちに来る小中学生たちが増えています。みんな凝っている。たぶん、スマホとかパソコンとかゲームとかの関係だと思いますけどね。頭を下げちゃうからダメなんです。頭ってだいたい6キロくらいの重さがあるんですけど、それを前に30度倒すと3倍の重さになるんですよ。20キロ近い重さを首と肩で支えることになるから凝るんです。それをやめるようにする。なかなか難しいことですが、パソコンでもなんでも目線の高さに持ってくればいいのです。このように、細かいことの積み重ねが凝りを引き起こすし、治すことにもつながるということを意識していただければと思います。


※上記記事は2014.8に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

りらくあん 平原 芳樹 院長

りらくあん平原 芳樹 院長 HIRAHARA YOSHIKI

りらくあん 平原 芳樹 院長 HIRAHARA YOSHIKI

  • 好きな本・愛読書: 佐伯泰英の剣豪小説
  • 好きな映画: もののけ姫
  • 好きな言葉・座右の銘: 己に勝つ
  • 好きなアーティスト: May J.
  • 好きな場所・観光地: 神社仏閣
  • 生年月日: 1944年12月8日
  • 出身地: 愛媛県
  • 血液型: A型
  • 趣味: 庭の手入れ

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