内野 篤 院長(一ツ葉矯正歯科クリニック)のインタビュー

一ツ葉矯正歯科クリニック 内野 篤 院長

一ツ葉矯正歯科クリニック 内野 篤 院長 ATSUSHI UCHINO

大学卒業後、矯正歯科を専門に研鑽を積む。1999年、「市が尾駅」そばに開業。

歯科医師、なかでも矯正歯科を志されたきっかけと、開業までの経緯について教えてください。

父が歯科医でしたので、いわゆる「オヤジの背中」を見て育ちました。子供の頃から手先が器用でしたので、若い頃は建築士などを考えたこともありましたが、今は歯科医師を選んでよかったと思っています。矯正歯科を選んだ理由は、建築と似ている部分があるからでしょうか。家を建てるには、先ず現状を詳しく調べて、それを基に全ての設計図を完成してから実際の工事に入ると思います。矯正歯科も同じように、口腔単位で治療計画を立ててから実際の治療に入ります。さらに、口腔機能を改善することで、患者さんの全身の健康に貢献できるのでは….とも考えました。今は歯科大学の臨床実習は見学のみで、実際に患者さんを診療させてもらえないようですが、私の頃は指導医のもとで虫歯の治療や抜歯などの一般歯科は患者さんを診療することができました。しかし、矯正歯科は当時でも見学のみで,実際に患者さんを診療できませんでした。それで、矯正に関してもっと勉強したいと思ったので、卒業後も大学病院に残り矯正歯科を専門で学びました。母校医局に10年程所属しましたが、臨床の傍ら、不正咬合における治療前後の咀嚼運動パターンの変化を研究しました。母校を離れてから、1年程矯正専門の開業医で学び、1999年に開業しました。これからは医療関係者も積極的に情報発信をすべきだと考え、開業と同時にホームページを立ち上げました。当院ホームページはもちろんですが、他の医療サイトへの質問にもボランティアで回答しています。

診療方針について詳しくお聞かせください。

患者様ひとりひとりに合った治療計画を丁寧に作っていくことが基本です。不正咬合の度合いはそれぞれ異なりますし、治療にかけられる期間、アレルギーなどの持病、生活環境なども伺い、患者さんが無理なく継続できる治療計画を立てます。矯正装置にもよりますが、実際に治療が始まってからは月に1回くらいの来院間隔で、一回当たりの診療時間は平均して30分程度になります。また、初診相談は3回目まで無料でお受けいただけますので、治療前に納得いくまでご質問ください。治療中は,必要に応じて歯磨き指導やMFT指導も行っています。
矯正治療費は高額になりますし、治療期間もかかるため、治療終了までの総額がわかりにくいと思います。当院では、治療費をホームページに公開することや、永久歯列期治療の患者様には定額の料金を選択できるようにするなど、治療費について不明瞭な部分を無くすように心がけています。また,転居の予定がはっきりわかっている患者様の場合は、特約割引により治療費を抑えることもできます。

患者さんのご負担を軽減するためのさまざまな手法があるそうですが、お聞かせください。

私が開業して20年近くになりますが、毎年の進歩は少しずつでも10年単位で見れば矯正治療の技術も確実に進歩しています。
1. マウスピース治療
「矯正装置を取り外しできるようにしたい!」と望まれる患者さんのための治療です。当院では、インビザライン・ASOアライナー・トランスクリアの3種類を取り扱っております。

A)インビザライン:最初に患者さんのお口の形を撮影し、3Dシミュレーションによってすべての治療段階のマウスピースを最初から最後まで全て作製します。装置を最初に全て作ってしまうので、初期費用はかかりますが、総額は把握しやすいと思います。デンタルローン等による分割払いが可能です。

B)ASOアライナー: マウスピースは1ステップ毎に作製しますので、治療費も最初から分割払いのような仕様になっています。患者様の都合で中断しやすいのは利点にも欠点にもなりますが、歯型を1ステップ毎に取らなくてはならない面倒さはあります。

C)トランスクリア:インビザラインとASOアライナーの中間的な特徴をもつ装置です。歯型を取る回数はASOアライナーより少なくなります。

マウスピース治療は取り外し可能ですので便利ですが、大きな歯の移動や,仕上げの微調整が困難など治療の限界がありますので、すべての症例には対応できません。やはり従来からの固定式の矯正装置を第一にお勧めしますが、お仕事の事情などで,固定式の装置を希望されない患者さんのご要望に応えることができます。

2. デーモンシステムなどの摩擦の少ない装置
すべりがよく摩擦の少ない装置を使って治療期間を短縮できる方式です。痛みが少ないというメリットもあります。、近年では,デーモンシステム以外でも類似の装置がたくさん出ています。費用を除けば患者さん側のデメリットが少ない矯正装置といえます。

3. 矯正用アンカースクリュー
個人的には、ここ20年間における矯正治療の最大の進歩が、矯正用アンカースクリューだと思います。
従来の装置にアンカースクリューを併用することにより、昔なら手術が必要だった不正咬合を矯正治療だけで治療できるようになったり、症例によっては治療期間を短縮することが可能になりました。

やはり矯正治療には費用的な負担が大きいのですが、軽減措置もあるそうですね。

現金の場合は、最長10か月まで無利息で分割可能です。また、クレジットカードではリボ払いなどにより月々の支払いを分割することも可能です。最高120回までのデンタルローンもご利用いただけます。不正咬合の種類によっては、乳歯混合歯列期からの2回の治療が必要になりますが、永久歯列期の装置料から乳歯混合歯列期の装置料は差し引かれますので、治療を2回行っても総額の装置料は変わらないような設定になっています。
また,6歳未満で「受け口(反対咬合)」の症状を持つお子さんで早期治療を希望される場合には、半既製品の「ムーンシールド」から治療を開始することもできます。これは既製品を調整して使用することでコストを抑えることができ、歯型を取る必要がないという利点もあります。

診察で心がけていることと、地域のみなさまへのメッセージをお願いします。

信頼と安心を心がけ、地域のみなさまに支えられながら、開業から20年近くが経ちました。治療技術はもちろんですが、診療時のグローブ着用から器具・器材の滅菌・消毒にいたるまで、感染予防には細心の注意を払っています。歯並びや噛み合わせを治すことは見た目だけにとどまらず、虫歯や口臭の予防にもなりますし、口元にコンプレックスを持っている方にとっては,治療によって心理面にも大きなプラス効果があらわれると思います。当院では、初診相談は無料ですが、初診相談には30分以上の時間をとり、治療方法や費用についてじっくり患者さんとお話をしています。
当院では,初診時から治療終了時までの全ての資料を歯型なども含めデジタル化してずっと保管しております。
たとえ治療終了10年後であっても,初診時の資料等と比較し適切な処置を行うことができますので,咬み合わせに違和感を感じるようなことがありましたら、お気軽に再来院ください。

※上記記事は2017.11に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

一ツ葉矯正歯科クリニック 内野 篤 院長

一ツ葉矯正歯科クリニック内野 篤 院長 ATSUSHI UCHINO

一ツ葉矯正歯科クリニック 内野 篤 院長 ATSUSHI UCHINO

  • 出身地: 埼玉県
  • 趣味・特技: スイミング・散策・DIY
  • 愛読書: 歯科関係の本を除けば、金融工学などの経済書
  • 好きな映画: ミュージカル映画はほとんど好きです。
  • 好きな音楽: オールジャンルで聴いています。Youtubeで昔聞いた曲を発掘するのが好きです。
  • 座右の銘: 天真爛漫
  • 好きな場所: 高原

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